年末年始と言えば義実家への挨拶回り。「正直言って行きたくない……」という奥さんの声はたくさん聞こえますが、夫のご両親との関係を親密にするチャンスでもあります。今回は、義実家に帰省したときの手土産と過ごし方について、重要なトピックを解説していきます。
手土産は何がいい?
義両親の実家に挨拶へ行くとき、手土産には何を持っていけばいいのでしょうか。予算の相場としては、2000円~5000円が無難でしょう。あまり安すぎると誠意がないように感じられるかもしれませんし、あまり高すぎても相手に気を遣わせてしまいます。
実際にどんな品物が選ばれているかというと、洋菓子、和菓子、名産品、お酒など少し高級な嗜好品が人気のようです。日用品は肌に合わないと使用してもらえないので、食べたり飲んだりして楽しめるものがいいですね。
洋菓子はクッキー、パウンドケーキ、マカロンなどたくさんの種類から選べて、日持ちするのがメリット。和菓子は、親世代では洋菓子よりも親しみを持っている方が多く、ウケがいいです。また、例えば最中やどら焼きは合わさっている形が仲のいい夫婦をイメージさせて縁起がいいなど、縁起担ぎという側面もあります。名産品やお酒を選ぶ際は、自分の出身地の名産など、逆に義両親にとって馴染みの薄いものを持っていくと特別感があって喜ばれるでしょう。
ポイントはやはり、相手の好みに合わせることです。どんなに高級な品物でも、好みに合わなければ喜ばれることはありません。例えば、持病により甘いものが食べられないこともあります。どんなものを好んでいるか、パートナーに事前に確認してもらうなど、事前調査を行うことは必須です。
また、手土産は紙袋から出して渡すと、きちんとした印象を与えます。謙遜するフレーズとして「つまらないものですが」は有名ですが、それよりも「お義母さんがこのお菓子を好きと伺ったので……」「今東京でおいしいと話題で……」など選んだ理由を添えて渡したほうが会話が弾むきっかけになるでしょう。細かい文字が読みにくい方なら、賞味期限が早いものも口で伝えてあげると心遣いになるでしょう。
義実家でのマナーは?
夫の実家に訪問した際、妻として求められるべき立ち振る舞いにはどのようなものがあるのでしょうか。注意すべきポイントを一つずつ見ていきましょう。
派手な服装、メイクは避ける
せっかくの遠出にはよそ行きスタイルでおめかししたい、という方も多いですが、義実家へ滞在中はお手伝いすることも考えて、動きやすい服装を心がけましょう。また、ダメージデニムなどラフな格好やオフショルダーなど露出が目立つものはひんしゅくを買う可能性があるので控えた方が無難です。
スカートは短くても膝よりちょっと上の丈、床に座ることを考えてタイトスカートよりAラインのものにしましょう。また、夏であっても素足で家に上がるのはご法度。家に着いてから靴下を履くのもだらしない印象を与えるので、初めから靴下やストッキングを履いておくのがマナーです。
顔周りもスッキリさせた方が好印象です。長い前髪など顔が覆われるような髪型はやめて、ハーフアップにしたり、留めたりして髪がバサッとしないようにしましょう。メイクについても、濃いものは論外ですが全くしないのも無造作な印象になるため、身だしなみ程度に上品に仕上げましょう。
事前に連絡を
新年の挨拶の時に、一番されて困るのが「突然の来訪」。年末は人と会うのに何かと忙しい時期です。家に人を呼んでいたり、除夜の鐘を聞きに外出していたり、お酒を飲んで酔いつぶれていたりするときに、突然インターホンを鳴らしてやってくるのは迷惑以外の何物でもありません。
携帯が普及している時代ですので、せめて前日までには連絡を一本入れましょう。到着時刻は午前中や昼食をなるべく避け、ランチの後片付けを終えて落ち着いた午後三時ごろがベストです。
台所のお手伝い
義実家を訪問した際に悩んでしまいがちなのが、食事のお手伝いをするかどうか。他人である自分が台所に足を踏み入れてもいいのかと考えると、控えめになってしまうこともあるかもしれません。しかし、籍を入れたのなら新婦と新郎はすでに家族ですから、遠慮をする必要はありません。基本的には、食事の支度や後片付けは頼まれなくても積極的に自分から行いましょう。
「座っていても大丈夫ですよ」と言われてしまうことはあるかもしれませんが、義実家の方々とコミュニケーションをとりたがっていることが伝われば悪い気はしないはず。本当にすべて自分でやりたいタイプだと分かれば、身を引いてお任せしたほうが身のためですね。その際、「このおかず美味しいですね!」など、喜びや感謝の気持ちをしっかり表現することが大事です。
無理なく円滑なコミュニケーションを
以上、義実家を訪れる際の手土産と過ごし方について、よく話題に上がるポイントに触れてみました。相手の気持ちを思いやることがい大事ですが、気遣い過ぎるとお互いに疲れてしまいます。最低限のマナーを守りつつ、自然なコミュニケーションで接していきたいですね。