古くから日本の婚姻の儀として今もなお形を変えながら続いている結納の儀。一方でかなりライトな場としての両家顔合わせ食事会。
実施は何が異なり、どちらをどういう理由で選ぶべきなのか。ご説明します。
そもそも結納とは?
結納とは「家族」と「家族」を結びつけるものとして、男性は結納品を用意し女性の自宅へ、一方で女性は料理で男性一家をもてなすものです。
元々は仲人という家と家を行き来する役割の人の存在もしましたが、今では略式結納と言った形で仲人を立てない&料亭やレストランで行う形式が一般的です。
その他の特徴として結納品の準備や結納金、結納返しなどの用意が必要になることも特徴です。
顔合わせ食事会とは?
顔合わせ食事会は略式結納よりももっと簡略化したもの。
顔合わせ食事会という名の通り、初めて両家親族が一同に集まり食事を一緒にしながらご挨拶と親睦を深めることを目的としたかなりライトなものです。
顔合わせ食事会は85%が料亭やホテル・レストランで行います。そういったことから女性の家で行われる結納との違いとも言われます。
また、顔合わせ食事会では結納品の用意はしませんが、結婚記念品の贈呈として男性から女性へ婚約指輪の贈呈を、女性から男性へスーツや、腕時計などを交換するイベントを挟むこととも。また、顔合わせ食事会のタイミングで、親族の前で婚姻届を記入する催しも人気です。
結納と顔合わせ食事会、みんなはどっちをやっているの?
結婚トレンド調査2016 報告書(首都圏)によると
- 顔合わせのみを行った79%
- 結納のみ5%
- 両方行ったカップル9%
と結納なしのカップルが大多数。結納を行ったカップルは14%とかなりの少数派になってきたことがわかります。
結納と顔合わせの大きな違いは2つ
伝統的・しっかりとしている結納
日本の昔からある仕来り・儀式を行うのが結納です。
昔からおこなれていた儀式とあって、略式とされている今でも実施した先輩カップルは「日本人として伝統の儀ができてよかった」「身が引き締まった」などの感想を持たれることが多いです。
またその分、カジュアルで一般的なマナーなどはあるものの進行などに縛りのない顔合わせに比べて、進行の方法や正しいルール、マナーが多く存在。厳しい分神聖な雰囲気を感じることができます。
かかる費用の問題
なんとなくお分かりになるかと思いますが、顔合わせに比べて結納の場合は費用が大きくなります。
顔合わせ食事会はその場の食事会の費用(1人8,000〜10,000円×人数)と記念品に送られる指輪や時計の費用です。
一方結納の場合は結納の会場相場として10〜20万円、更に結納品を用意するのに10万円以上、それに加え結納金としておよそ100万円、それに対して結納返しとして新婦家族から返す費用相場として30〜50万円ほどとなると両家を合わせる費用としては高額なものになります。
最近ではこのようにかかる結納金はせっかくなら新郎新婦2人の新生活のために負担してあげようとする両親の考えや、今の親世代も結納を行った夫婦が減ってきた世代になってきたため、結納を行う人が減ってきたのでしょう。
どうする?は本人と両親の希望次第
最近の調査では顔合わせのみのカップルが大多数ですので、かならず結納をしなくてはいけない!というわけではありません。
結納を行うのは仕来り・ルールというよりも結納をするか否かは新郎新婦がやりたい!と思うか、両家の親、もしくは片方の親が結納をしてほしい!と希望した場合です。もしくは地域の文化ですね。
結納ではなく顔合わせだけでいい、その分結婚式や新生活の費用にかけたいと思う気持ちも正解です。
しかし、どちらかの親族が結納をやるべきだというお考えをお持ちの場合は今後の関係もありますので、結納もしっかりと行うことをおすすめします。