婚姻届の書き方は意外とややこしく、うっかり間違えてしまう人も多いもの。
だからこそ、ミスをしないように事前に書き方を抑えておきましょう!今回は婚姻届の書き方をご紹介します。特に職業欄の書き方や身分証明書、印鑑などについて詳しく解説します。
婚姻届の職業欄の正しい書き方を抑えて
婚姻届では「ここってどう書けばいいの?」と思えるポイントがいくつかあるのですが、その一つが職業欄。(7)の「同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯のおもな仕事と」と(8)「夫婦の職業」の部分ですね。
自分の職業がどれに当てはまるかわからない方もいるかと思うので、一つずつ解説します。そもそもこの欄は、同居前、つまり結婚する前にどんな仕事をしていたかが質問されています。そして、個人ではなく世帯での仕事を問われていますね。
一人暮らしであればその世帯は本人のみですから、本人の職業に当てはまるものにチェックを入れます。実家住まいだった場合は、その家に住んでいる人の中で最も稼いでいた人の職業について答えましょう。例えば、年収400万円の新婦が実家で暮らしていて、新婦の父親が年収800万円だった場合、父親の職業を回答します。
ここからは、1~6それぞれの職業について解説します。まず「1. 農業だけまたは農業とその他の仕事を持っている世帯」について。農家であればこちらにチェックを入れます。専業農家だけでなく、兼業農家の場合もこちらを選んでください。農業を営んでいるものの、他にも仕事をしており全体収入の半分以下の場合、ここにはチェック不要です。
「2. 自由業・商工業・サービス業などを個人で経営している世帯」は、いわゆる個人事業主を指しています。業界を問わず、何か商売を自分でやっているのであれば、こちらにチェックしましょう。
「3. 企業・個人商店等(官公庁は除く)の常用勤労者世帯で勤め先の従業員数が1人から99人までの世帯(日々または1年未満の契約の雇用者は5)」は、いわゆる中小企業の会社員の方が当てはまります。従業員数が100人に満たない企業で働いている方がこれになります。尚、公務員と働き始めて1年が経っていない方はここに当てはまりません。
「4. 3にあてはまらない常用勤労者世帯及び会社団体の役員の世帯または1年未満の契約の雇用者は5)」は、100人を超える企業で働いている方のことです。また、市役所職員や警察官といった公務員もこちらに当てはまります。
「5. 1から4にあてはまらないその他の仕事をしている者のいる世帯」は、いずれにも当てはまらない働き方をしている人が対象です。パートや派遣社員として働いている場合は5になります。
「6. 仕事をしている者のいない世帯」は、世帯で誰も働いていない場合にチェックしてください。
(8)「夫婦の職業」は、国勢調査のある年は必ず書かなくてはなりませんが、そうでなければ空欄のままでOKです。5年に一度のタイミングでやってくるのですが、現時点で次回の調査は2020年と決まっています。
職業は、好きに書いていいわけではありません。厚生労働省・法務省が提供する、職業・産業例示表に従って記入してください。
婚姻届に捺す印鑑と捨て印
婚姻届には、印鑑を捺す箇所があります。重要度の高い文書であれば、本人が捺したと判別するために銀行印や実印などが必要です。しかし婚約届けに関しては、どこかに登録したものでなくてもOKです。
ただし、ゴム印やシャチハタは使えません。いわゆる認印と呼ばれる、文房具店などで購入できる量販されたものは大丈夫です。もちろん銀行印や実印といった重要な印鑑を使うこともできます。
公式には婚姻届が受理されて初めて二人は夫婦になるので、それぞれ旧姓の印鑑を使ってください。結婚後のように相手の苗字に合わせたものにしてしまうと、受理されなくなってしまいます。
婚姻届を書き間違えたときにも、印鑑が活躍します。書き損じた部分を二重線で取り消し、そこに印鑑を捺せばOK。空いたところに正しい文字を書き加えれば、そのまま提出することができます。
また、捨印というものをご存知でしょうか。これは、書類の欄外に印鑑を捺すことで、そのページは修正してもらって構わないという意思表示をするためのもの。自治体にもよりますが、婚姻届にそもそも捨印を押す欄が用意されていることもあります。婚姻届をスムーズに処理してもらうために、捨印を捺しておくと便利です。
婚姻届の提出と身分証明書
婚姻届を提出するとき、基本的には身分証明書を持っていきます。運転免許所やパスポート、写真付き住民基本台帳カードは一枚あればOK。その他、国民年金手帳や国民健康保険証、学生証などは2枚以上が必要になります。
ただし、身分証明書を忘れてしまっても婚姻届自体は受理されます。その場合、役所から本人確認のための電話がかかってくるので、それにはきちんと対応してください。
婚姻届を完ぺきな状態で提出しよう
婚姻届を出してからミスが発覚すると、せっかく決めた結婚記念日が台無しになってしまいます。そんな失敗をしないよう、ぜひ前もって完璧な準備をしておきたいですね。また、身分証明書や印鑑などの細かい部分にも目を配ってください。