ブライダルケーキは、結婚式や披露宴においてとても重要なアイテムです。味はもちろん、ケーキ入刀の演出などで視覚的にも活躍するため、見た目のインパクトも大きく、自分たちが結婚式に込めたテーマそのものを表すシンボルになると言えるでしょう。
そんなブライダルケーキはどんな風に選べばいいのでしょうか?ここではブライダルケーキを選ぶ際の方法や注文の仕方、オリジナルなデザインの考え方について紹介します。
そもそもブライダルケーキってどんなケーキ?
ブライダルケーキというのは結婚式、披露宴で新郎新婦がケーキ入刀をする場面で活躍するケーキです。大きくて砂糖をふんだんに使って甘いケーキは新郎新婦の幸福や豊穣を祈るもので、これからの幸せを象徴します。基本的にケーキ入刀や新郎新婦間でのファーストバイトなど見せ場となる場面が終わった後で、幸せをみんなで分け合うという意味で、切り分けられてゲストに振舞われます。
ブライダルケーキと聞くと、まず円柱状のケーキを何段も重ねた身長の高いケーキが思い浮かぶことでしょう。しかし、近頃では、ケーキ入刀を行なった後の流れをスムーズに進めるため、長方形であまり背の高くない形状のケーキが人気です。
4つの王道バリエーション
ブライダルケーキには大きく分けて4つのバリエーションがあります。どのスタイルを選ぶかによって演出の仕方や予算が変わってきます。ブライダルケーキにはどんなバリエーションのものがあり、それぞれにどんな特徴があるのでしょうか。
生ケーキ(フレッシュケーキ)
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近頃の結婚式では最も主流で、ポピュラーなスタイルのもの。スポンジケーキを果物や生クリームで飾ったケーキです。生ケーキの最大のポイントは、見せ場が終わったらデザートとして小さくカットしてゲストに配り、デザートとして食べてもらえること。
その場にいるゲスト全員に配ることができ、みんなに食べてもらうことで、幸せをゲストにおすそ分け出来るのが良いところですね。味や形がアレンジしやすいので、ハートの形にしてみたり、新郎新婦の好みの味にすることもイージーです。
イミテーションケーキ
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ケーキ入刀を行うときに、ナイフを入れる部分だけ本物で、その部分以外は食べられない素材で作ったケーキです。食べることはできないのですが、作り物なので段をたくさん重ねてものすごく背を高くしたり、飾り付けを豪華にしたり、ビジュアル面での自由度が魅力です。とにかく見た目にこだわりたい人にオススメします。
また、生ケーキと比べて、値段が下がるので手が出しやすくもあります。近頃は、生ケーキと見分けがつかないレベルのもの多くなってきており、イミテーションだと気づかれないこともあるようです。
クロカンブッシュ
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あまり耳慣れしない単語かもしれませんが、小ぶりなサイズのシュークリームを木のような形(円錐状)にして、飴やカラメルなどを使って周りを固め、装飾したもののことです。フランスに昔からある結婚式を祝うケーキのスタイルで、「クロカンブッシュ」には「ごつごつした木」という意味があります。また、「シュークリーム」の「シュー」には「キャベツ畑」という意味です。
ヨーロッパのでは「赤ちゃんはキャベツ畑からやってくる」という言い伝えがあり、そこから子孫繁栄の意味をとって、キャベツを連想させるシューをうず高く積み上げたました。また、シュークリームは子孫繁栄の意味の他にも、新郎新婦を祝福する人たちの数を表しているとも言われています。クロカンブリッシュに込められた伝統的な意味を式の中で強調できると一味違った結婚式や披露宴の演出ができるかもしれません。意味を置いておいても、シュークリームが積み上げられたケーキは見た目も可愛いのでオススメです。
シュガーケーキ
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シュガーでコーティングされ三段に重ねられたブライダルケーキは、「シュガーケーキ」と呼ばれています。これは、イギリスに昔からあるブライダルケーキのスタイルです。たくさんのドライフルーツが入ったケーキの表面を、シュガー生地でコーティングしています。長い期間保存できるのが最大の特徴です。日持ちするので、ゲストにお土産として持ち帰ってもらったり、結婚式、披露宴に来られなかった人への贈り物にすることができます。
三つの段に重ねられたケーキ達にはそれぞれの段に異なる目的があります。1段目は「カットしてゲストと一緒にデザートとして食べる」、2段目は「式に来られなかった人に贈る」、そして3段目には「結婚記念日や将来生まれてきた子供の誕生日に食べる」のが習わしになっています。長期保存の効くシュガーコーティング故の風習ですね。ただし、これはあくまで昔のイギリスでの話で、日本の気候ではシュガーコーティングの中身のスポンジケーキを長期間置いて食べるのは難しいでしょう。
もしも実際にシュガーケーキを記念用にとっておきたい場合は、中身のスポンジを偽物にして、外側のシュガー部分だけをとっておく場合が主流です。シュガー部分だけならば保存状態を気にかければ何年でも保存できます。結婚式の思い出をずっと形に残しておけるのがとても素敵ですね。
最近人気のブライダルケーキ
上に書いた4つのバリエーションの他にも最近は、生クリームケーキの上に写真を印刷した「プリントケーキ」やクリームを塗らずスポンジが見えている「ネイキッドケーキ」、クリームやスポンジのカラーがグラデーションになっている「オンブルケーキ」などがあります。オンブルケーキは、グラデーションがロマンティックでキュートだと海外でも人気です。どれも定番の4種類とは少し違ったインパクトが与えられるのでやってみると、きっと盛り上がることでしょう。
注文まで進め方、式までの準備の流れ
ブライダルケーキの種類について紹介してきました。では、実際にブライダルケーキを準備する手順はどのように進めていけば良いのでしょうか。ブライダルケーキのオーダーにはしっかりと踏んでおきたいポイントがいくつかあります。
オーダーの仕方
ブライダルケーキを注文するための一歩目として、まずショップに出向き、写真や絵、雑誌の切り抜きなどを使って、自分たちの中にあるケーキの見た目のイメージや味の好みに伝えます。見積もりをもらって時点で問題がなければオーダーしましょう。
ケーキの準備にあたって、ホテルや式場が紹介してくれる業者に依頼するのが簡単。しかしパディシエとの打ち合わせができない場合もあるので、その時はプランナーに希望をしっかり伝えてください。デザインやケーキを作ってくれるパティシエに「どうしても!」というこだわりがある場合は外部の業者に依頼する必要が出てくる場合もあるでしょう。その場合、持ち込み代や搬入のための費用が式場代などとは別で発生する場合があるので、持ち込みする場合は式場に前もって確認を入れるのがベストです。
ブライダルケーキは披露宴の一ヶ月前までオーダーするようにしましょう。ギリギリの場合でも二週間前までには済ませておきたいですね。
予算の立て方
予算についてざっくりとした考え方として、生ケーキの場合ならば1500円×参列者の人数を土台にして、ケーキの飾り付けに使う花が1〜2万円、ケーキ入刀の演出料として5000円くらいの値段が一般的です。なのでもし60人参列者が来るとしたら、12万円くらいになるでしょう。どうしてもお金が厳しいという場合は、イミテーションケーキを使ってみることも考えてみましょう!
ブライダルケーキのテーマを決めよう
上に書いた4種類のケーキなどを踏まえながら、どのタイプのケーキにするか選び、飾り付けの仕方や味について考えましょう。最近では、ケーキ工房のパディシエに直接相談をしてオリジナルのブライダルケーキを製作してもらうカップルも増えています。
自分たちだけのデザインを考えたい場合は、「二人の共通の趣味を反映させたい」「お互いの父母へのありがとうの気持ちを表したい」などそのブライダルケーキに持たせるテーマをまず決めると良いでしょう。それを踏まえた上で、実際に作られたブライダルケーキを調べてながら、デザインの詳細を決めていくと、プランが作りやすいですね。
オリジナルのデザインのケーキを作ってみたいけど、アイデアが浮かばないよー!という方は「二人の共通のもの」を考えてみると良いでしょう。例えば「二人が出会った場所やきっかけ」「二人の共通の思い出」「二人が大事にしているもの」など、具体的に二人のことを考えていくときっと自分たちにしかできない特別なブライダルケーキが出来上がります。
二人の大事な節目になる日だからこそ、オリジナルなデザインのブライダルケーキを作ることに挑戦するとより良い思い出になること間違いない!完成したケーキそのものはもちろんですが、二人であれこれとデザインを考える時間もかけがえのないものになるでしょう。
また、どうしても手作りでブライダルケーキを作りたい!という場合は、保存期間の融通が利くシュガーケーキが作りやすいでしょう。ブライダルケーキ用のシュガーケーキ教室などもあるので、挑戦してみても良いですね!
思い描いている式にあったブライダルケーキを作ろう!
ここまでブライダルケーキの種類と、準備の仕方について詳しく紹介してきました。ブライダルケーキと一言でいっても式のテーマやプランに合わせて色々な種類のケーキがありますね。
初めにも言いましが、ブライダルケーキは結婚式のシンボルになります。自分たちのやりたい結婚式に合わせてじっくり考えて、後悔しないように決められると良いですね。