結婚式といえば、細々としたペーパーアイテムの準備が、時間のない新郎新婦の頭を悩ませる筆頭。中でも席次表は、披露宴会場のレイアウトや出席者の配置を示すという本来の役割だけでなく、最近はゲストの紹介や、新郎新婦のプロフィール、奇抜なデザインなど、ゲストをより楽しませるという役割も担うようになってきており、その影響で様々な工夫を凝らされた席次表が多く、あまりシンプルな作りの席次表は敬遠される傾向にあります。
しかし、諸々の準備に追われている新郎新婦からしてみれば、時間をかけ、こだわりを重ねて席次表を作っている余裕がない場合も考えられます。そこで今回は、web状で簡単・キレイ・スマート・リーズナブルに席次表を作れるサービスを紹介してみたいと思います。
ペーパー席次表の作り方
web席次表サービスを見る前にまずは、従来のペーパーアイテムとしての席次表の作り方を確認していきましょう。流れとしては、席次表のデザインを決める→ゲストの人数を確定する→ゲストの肩書きや名前を確認する→ゲストの席次を決定する→席次表を印刷する、となるのが一般的です。
席次表のデザインを決める
多くのカップルが、遅くとも結婚式の3ヶ月前くらいには席次表のデザインを考え始めます。招待状の出欠の返事がだいたい結婚式の1ヶ月前に集まるので、それまでにデザインを決めておきたいところです。
白無地に黒の文字で席次が書かれているだけでは面白みに欠けるとして、最近ではカラーリングやフォント、写真のレイアウトに工夫を凝らして、その人のオリジナリティが発揮された招待状が目指される傾向にあります。
席次表のデザインは、形式と一緒に決めていくのが普通です。三つ折りタイプ、六つ折りタイプ、パンフレットタイプ、プロフィールブックタイプなど様々なタイプがあるので、どのタイプがいいのかを考えつつデザインを決めていきます。最近では、通知表の「あゆみ」をイメージしたものや、新郎新婦のゴシップを報道する新聞風、クラフト用の紐やタッセルで結んだ巻物風など、奇抜なアイディアで席次表を作るのがトレンドになっています。
ゲストの人数を確定する
結婚式の1ヶ月前くらいには招待状の返事が出揃うでしょう。それをもとに、結婚式に出席するゲストの人数を確定します。ゲストを代表して新郎新婦にお祝いのスピーチをしてもらう主賓を誰にお願いするかも、このタイミングで確定しておきましょう。もっとも社会的地位が高い人が主賓の役目を担うことになっていますが、上司や恩師から選ばれることが多いです。
逆に言えば、この段階で人数が確定できないと席次表作りも先に進めないということです。ほとんどのゲストがきちんと期限内に返してくれるとは思いますが、万が一、まだ返事をもらえてないゲストがいた場合に、催促するのが苦手という方には、webで招待状を送信するサービスがおすすめです。ペーパーの招待状では「出席」「欠席」の二択で返事をするところを、web招待状では「保留」が選べるようになっており、期限が迫ってきたときに、返事が遅れているゲストに自動でリマインドメールを送信するという機能があります。
ゲストの肩書きや名前を確認する
席次を決める前には、ゲストの名前につける肩書きや、結婚式の席次表に記載するゲストの名前を確認することがまず大事です。名前の漢字を間違えたり、肩書きにマナー違反があっては、大変な失礼にあたるからです。
名前では、旧字体と新字体の違いや、編が違っても読みが同じものなど、紛らわしい漢字の確認を念入りにしましょう。有名なものでは、浜と濱、国と國、高と髙、富と冨、広と廣、中と仲、島と嶋、池と地、沢と澤、斉と斎と齋など。他にも沢山あるので、正式な表記を確認しておくことです。
肩書とは、ゲストの名前につけてその人の社会的地位を示すもので、結婚式の席次表ではつけるのが普通。とはいえ少し堅苦しい印象になるので、友人たちだけで行うカジュアルめの結婚式などでは、肩書きを記さないこともあります。ここでは肩書きの一般的なルールを一通り確認しておきます。
敬称は基本的には「様」をつけますが、父母や同居している家族(兄弟姉妹、祖父母など)には「様」はつけません。ただし、同居していない家族(結婚している兄弟姉妹やその配偶者)には「様」をつけます。子供の肩書きは、小学生以下の男の子なら「くん」、小学生以下の女の子なら「ちゃん」、中学生以上なら「様」にします。
まずは親族につける肩書きです。「新郎」あるいは「新婦」そしてその関係性「父」「母」「姉」「祖父」「叔母」などを入れます。肩書きは、新郎新婦との関係生の名前なので、兄・姉の配偶者であれば、その方が新郎(新婦)より年下でも肩書きは「義兄」「義姉」になり、妹・弟の配偶者であればその方が新郎(新婦)より年上でも肩書きは「義弟」「義妹」となるので注意です。
もっとも、肩書きのつけ方は家によって独特のルールが決まっていたりするので、両家で違いが生じて面倒なことにならないように、両家で相談して統一しておきましょう。
次に、友人につける肩書きですが、「新郎」か「新婦」のどちら側かを入れ、次に「高校」「大学」などどの時代かを入れ、次に「先輩」「友人」を入れます。ちなみに後輩には「後輩」という言い方はせず、「友人」と入れます。勤務先の社名は入れません。学生時代にお世話になった恩師の肩書きとしては、「○○大学○○学部教授」や「県立○○高校 教師」などとしますが、退職されている場合は単に「恩師」とします。
仕事関係のゲストには、名前の前に、「株式会社◯◯ 代表取締役」など、会社名と部署(もしくは役職名)を入れます。複数の肩書きがある方には新郎新婦と関係のある肩書きか最上級の肩書きを入れ、退職されている方には現職名か元職名を入れます。会社の先輩には「株式会社◯◯ 先輩」、同僚には「株式会社◯◯ 同僚」、後輩には「株式会社◯◯ 後輩」としますが、役職がある場合は役職でも構いません。ちなみに、ゲストの勤務先が病院や役所など、会社ではない場合は「職場 先輩」などとします。
ゲストの席次を決定する
席次表に載せるゲストの名前と肩書きが確認できたら、最後は席次決めです。まず覚えておきたいのが、高砂席(たかさごせき)という言葉。これは、披露宴で新郎新婦のふたりが座る一段高い席のことを指し、兵庫県の高砂を舞台にした能の謠から由来しています。
新郎新婦に近い席が上座、遠い席が下座と呼ばれ、上座から主賓、上司、恩師、先輩、友人、親族、両親の順番となるように席次を決めていくのがルールです。主賓は高砂席からもっとも近い中央の席に座ってもらい、新郎新婦の父母はもっとも遠い端の席に座ってもらうのがマナーなんですね。また、高砂席では向かって左側に新郎、右側に新婦が座るものと決まっているため、ゲストの席次も、高砂席に向かって左側に新郎側ゲスト、右側に新婦側ゲストと決まっています。
席次の配置には、大きく分けて「くし形」と「ちらし型」の二つがあります。「くし形」とは、高砂席縦に長いテーブルを並べてくし状に配置するやり方。多くのゲストが座れることがメリットです。「ちらし型」とは、丸テーブルを散らすように配置するやり方のことで、ゲスト同士が交流しやすかったり、新郎新婦が各テーブルを巡回できるのがメリットです。
他に注意点としては、小さい子供やお年寄りが座る席は移動が楽なように出入口付近にすること、また予め遅刻がわかっているゲストの席も、遅刻が目立たないように出入り口付近にすることなどが挙げられます。
おすすめのweb席次表のご紹介
ここまで、基本的な席次表の作り方を解説してきました。数ある選択肢の中から自分たちのデザインやスタイルを考えつつ、従来のルールに沿って肩書きや席次を決めていかなければならないので、非常にハードな作業であることがわかっていただけたかと思います。
そこで今回ご紹介するのが、簡単スムーズに席次表を作成できるweb席次表サービス「Favori」(公式サイト:https://www.favori-cloud.com)。フォームに沿っていくつかのステップを進むだけで席次表のデザイン決めからゲストの登録・配席、印刷・製本まで完了することができる、とても便利なサービスです。全ての作業をweb上で行うため、素材を考えたり、素材を集める必要がありません。
Favoriを使った席次表作成の流れ
「webで席次表?」という方も、騙されたと思ってまずはFavoriが提案するデザイン一覧を眺めてみてください。「これいいな」と思えるデザインがもしも見つかったら、「このデザインで作ってみる」ボタンをクリックしてみましょう。編集画面に移り、そこでは、プロフィールやインタビュー内容、挨拶文など席次表に掲載したい情報を入力することができます。もちろん、写真をアップロードし、サイズや向きを調整して掲載することも可能です。
それが終わったら、テーブルレイアウトの調整画面に移行します。長テーブルや角テーブルなどの選択、テーブルの位置調整も細かくできるので、くし形、ちらし形など披露宴会場のレイアウトに近いものを設定できます。そして会場レイアウトが設定できたら、「個別に登録」または「まとめて登録」フォームから出席ゲストの名前を登録し、ドラッグ&ドロップで所定の席にゲストを配置します。紙媒体で行うよりもスムーズに作業が完了する様が想像できるのではないでしょうか。
席次表のデータがまとまったら、PDFデータで保存し、プランナーさんへ送信して最終確認をしてもらいましょう。デジタル上のやり取りなので、このくだりもスムーズなのがいいですね。プランナーさんからのOKが出たら、マイページで必要枚数を入力し、注文手続きを進めます。気になるお値段ですが、席次表であれば、だいたい一部300円程度です。
発注が完了したら、Favori専属デザイナーが、写真の色味調整やレイアウトの最終調整を行い、気になる点は指摘してもらえます。何もなければそのまま印刷に移行し、組み立てた状態で納品作業へ。オプション次第ですが、だいたい一、二週間を納期に設定できるので、緊急で席次表を仕上げたい場合も安心です。
最近では、DIY(Do it yourself)といって、結婚式に関するあらゆるペーパーアイテムを手作りしようとする風潮がトレンドになってはいますが、そこまで時間とお金をかける余裕がないというカップルも中にはいるはず。アイテムとは別のところに時間を投資したいという方々は、web媒体を活用して、より効率的に、自分たちが望むクオリティの席次表を作ってみてはいかがでしょうか。
スマホで閲覧できる席次表
最後にご紹介するのが、ゲストが自分たちのスマホで閲覧できるという、新しいスタイルの席次表「make smile」。披露宴当日、各テーブルに置かれた席札に記載のQRコードをスマホで読み込んでもらうだけで、それぞれの席次表へ簡単にアクセスできるという代物です。これを使って具体的にどういったことが出来るのか、詳しく見ていきましょう。
スマホで確認しながら簡単に作成
「make smile」を利用すれば、編集した内容がすぐにプレビューに反映されるので、自分のスマホで仕上がりを確認しながら編集ができます。編集画面には、MYページから写真やプロフィールを入力した後、ワンタップで専用のスマホ席次表URLが発行されるため、簡単にアクセスが可能。また、席次表は2パターンから選択し、個別に作成することも可能です。 データでの納品は5,000円(税込)、印刷まで完了した状態での納品は15部9,000円(税込)です。
スマホならではの席次表
「make smile」を利用して作成された席次表ページは、高砂席をタップすれば新郎新婦の写真とプロフィールが表示され、各テーブルをタップすればゲスト一人一人の写真と紹介文が表示されるなど、スマホ媒体をフルに生かした、スマートでおしゃれなデザインで構成されるのがウリ。もちろん席次表だけではなく、披露宴のプログラム一覧や、料理のお品書き、ドリンクメニューなど、従来の席次表に載せられる情報は全て載せられます。
そしてその他にも、「make smile」にはスマホ席次表ならではの機能がたくさん搭載されています。
リアルタイムで写真を共有
例えば、写真の共有。披露宴の写真をゲストの誰でもスマホ席次表にアップロードすることができるため、誰かが撮った当日の写真を、リアルタイムで参加者全員に共有することが出来ます。シェアされた画像はもちろん、ダウンロードも可能。司会の方に一言お願いして、ゲストの方々にどんどんアップロードしてもらいましょう。一人で撮るのではでは捉えきれない思い出の場面も、ゲストたち全員で協力すれば、一秒たりとも逃すことはないはず。
ゲスト一人一人に画像とメッセージ
もう一つは、ゲスト一人一人のトップ画像を自由に設定出来る機能です。背景となる写真では、ゲストとの思い出の一枚をチョイスすることが出来ますし、自分たちの写真が苦手という方は、お好みに合わせて見繕ってもらうことも可能です。本人の画像に限らず、イラストや似ている芸能人の画像にしてみるのも楽しそうですね。
更には、トップ画像に載せるメッセージを変更出来るので、ゲスト一人一人に当てた内容を考えられるのです。ゲスト同士、他の人の席次表を閲覧することが出来るため、交流が深まることもあるかもしれません。
フリースペースでおまけ情報
さらに、お好みで追加情報を載せられるフリースペースが用意されているため、「新郎新婦の出生から出会いまで」「披露宴後の時間つぶしのご案内」「新郎新婦が働く職場の紹介」「新郎新婦クイズ」「新郎新婦がオススメするお土産・観光スポット」などをテーマに、席次表には少し載せづらいような、ユーモアあふれるコンテンツを載せることができます。
印刷も可
もちろんスマホで作成した席次表は印刷も可能なので、スマホを持っていなかったり使い慣れていない年配の方に向けたケアも万全。スマホ席次表用に入力したデータを元に、A4三つ折りサイズ用のデータが自動生成されるため、簡単に印刷することができます。
このような多彩な機能により、ゲストには、式場からの移動やお色直しなど意外と多い披露宴の空き時間も楽しく過ごしてもらえることでしょう。また、スマホ席次表を使えば、実際の紙を必要としないため、披露宴前の準備や、披露宴後の処分の手間をカットできるというメリットもあります。
ちなみに利用料金は、ゲストの人数に関わらず一律12,800円(税込)。ゲスト100人なら一人当たり128円で人数分の席次表を用意できることになり、非常にお得です。そのうえ、ゲストに読み込んでもらうためのQRコードが記載された席札データも無料で付いてきます(追加で5,000円(税込)を支払えば印刷・郵送も可能)。
便利とはいっても紙の席次表がやはり一般的で馴染みがあるため、紙版がなくて大丈夫かと不安な方は、通常の紙の席次表とダブルで利用するのもいいでしょう。スマホで見る席次表はゲストたちも予想していないはずなので、新郎新婦からゲストに向けた、良いサプライズになることでしょう。体験版コースではイメージと違った場合には支払わなくても大丈夫なので、気になった方は申込んでみてはいかがでしょうか。