秋といえば写真。今回ご紹介するのは、最近instagramをフィールドに頻繁に開催されている、カメラ初心者でも参加できるフォトコンテストです。
フォトコンテストとは
フォトコンテストとはその名の通り、最も審査員の目に適う写真を競うコンテストのことで、従来はカメラ趣味の人たちが参加するものでしたが、最近はスマホの写真技術の向上により、カメラに興味がない人でも参加できるようになってきました。
なかでも増えているのが、Instagramを利用したフォトコンテスト。参加手続きが、運営アカウントをフォローし、指定のハッシュタグを付けて投稿するだけなので、誰でも気軽に参加することができます。実際に写真を集める必要がないため、運営側としても開催するまでの敷居が低く、大小様々な団体によって開催されています。今回は、そんなInstagramを使って行われているフォトコンテストについて詳しく見ていきましょう。
過去に開催されたフォトコンテスト
Instagramを使ったフォトコンテストには実際にどのようなものがあるのでしょうか。最近開催された有名なものとしては「2019写真コンテストinstagram部門(
公式ホームページ)」が挙げられます。
「東京カメラ部」といえば日本最大の審査制写真投稿サイトですが、ファン総数が400万人を超えると言われるその東京カメラ部が開催するフォトコンテストのInstagram部門です。2019年3月18日(月)から2019年4月19日の期間で募集され、50から100名の受賞者が選出され、およそ450の作品が渋谷ヒカリエに展示されました。
現在開催中のフォトコンテスト
2019年10月現在も、様々な団体によってたくさんのフォトコンテストが進行中です。被写体テーマも様々なので、中にはあなたが興味を惹かれるものが見つかるかもしれません。
山中温泉インスタグラムフォトコンテスト
公式ホームページ
石川県加賀市にあり、古くから歴史的な温泉の地として有名な山中温泉が実施するフォトコンテスト第8回目。今回のテーマは、「あなた視点の山中温泉のいいところ」。
各賞の入賞者には、
・山中温泉宿泊優待券(3万円分)
・山中塗まちめぐりバック(+スイーツめぐり券2枚)
・山中名物「娘娘万頭」18個入+娘娘せんべい
・九谷焼カップ
・松浦酒造つくしや「活性純米吟醸 鮮」+吟醸酒粕
・山中漆器夫婦椀
・山中温泉 旅館利用券(3,000円分)
・温泉たまご15個入り+温泉フェイスマスク3つ+山中座タオル
など、山中温泉に関連した豪華景品がプレゼントされます。
応募方法は、公式アカウント「yamanakaonsen」をInstagramでフォローし、山中温泉に滞在している間にあなたの心が動かされた場所やもの、体験などを写真に撮り、ハッシュタグ「#山中温泉フォトコンテスト」をつけて投稿するだけ。応募期間中は何度でも応募できます。
楽天トラベル2019初旅フォトコンテスト
公式ホームページ
楽天トラベルが主催するフォトコンテスト。
Instagramで楽天トラベル公式アカウント「rakutentravel」をフォローし、2019年に出かけた先で撮影した写真にハッシュタグ「#楽天ハツタビ」をつけて投稿すれば応募完了(何回でも投稿可能)。入賞者にはInstagramダイレクトメッセージで連絡が行きます。撮影場所が指定されていない点で、比較的参加しやすいコンテストと言えますね。
最優秀賞(1名)には国内宿泊に使えるクーポン30000円分、優秀賞(2名)には国内宿泊に使えるクーポン10000円分がプレゼントされ、また入賞者(8名)の作品は楽天トラベル公式Instagramで紹介されます。ただし、クーポンは予約対象期間が2019年3月5日(火)から2019年3月31日(日)、宿泊対象期間が2019年3月5日(火)から2019年4月30日(火)と制限があるので注意です。
animalabo
公式ホームページ
犬や猫などペットのフォトコンテストを定期的に開催しているサイトです。毎月テーマに沿った写真が募集されており、10月現在開催中のテーマは「ハロウィン犬」「ハロウィン猫」。公式アカウント「@animalabo_official」をフォローし、animalabo_officialをタグ付け、もしくは@animalabo_officialのメンションを付け、「#ハロウィン犬」または「#ハロウィン猫」のハッシュタグを付けて写真を投稿すれば応募完了です。ただし、「応募者は応募対象となる飼い犬、飼い猫のオーナーのみ」「応募写真は、応募時に生存している飼い犬、飼い猫の写真」などの制限があるので応募要項は確認しましょう。
マンスリーの他にも、日めくりカレンダー、ご長寿ペットコンテスト、ペットカメラモニターなど様々な企画のフォトコンテストが行われているので、ペット自慢の機会を日々探している方々はチェックしてみてはいかがでしょうか。
北区観光写真コンテスト2019 -とりにキタ。-
公式ホームページ
東京都北区観光協会が開催する写真コンテスト。部門は「鉄道」と「観光」の二つがあり、鉄道部門のテーマは「北区で出合った鉄道風景」、観光部門のテーマは「北区で出合った素敵な景色」となっています。
両部門を合わせて一人3点まで応募が可能です。Instagramで北区観光協会アカウントをフォローし、写真のタイトルを書き込み、「#torikita2019」のタグを付けて投稿しましょう。
景品は、鉄道部門ではJR東日本グッズ、びゅう商品券1万円分など、観光部門では北区インスタ映えセット、区内共通商品券1万円分などです。
大仏鉄道フォトコンテスト
公式ホームページ
奈良市と木津川市の観光協会が開催するフォトコンテストで、テーマは「大仏鉄道」。大仏鉄道とは、かつて明治の五大私鉄と呼ばれた関西鉄道が加茂駅から1キロメートルのところに仮設した大仏駅と、奈良駅とを結ぶ鉄道の愛称。木津駅経由の路線が開通したため乗客が減少し、わずか9年で廃止となった大仏鉄道ですが、当時のまま残った姿が鉄道ファンやハイカーの心を掴み、人気観光スポットとなっています。このコンテストでは、大仏鉄道遺構をめぐる沿線で撮影された写真なら、遺構や風景、建物、食べ物など、何を写していてもOKです。
賞品は奈良・木津川の「お土産詰め合わせ」が、最優秀賞(1名)、奈良市賞・木津川市賞(各1名)、優秀賞(7名)にプレゼントされます。参加したい方は、Instagramの奈良市観光戦略課公式アカウント(@naracity_tourism)もしくは木津川市観光協会公式アカウント(@kizugawacitytourismassociation)をフォローし、ハッシュタグ「#大仏鉄道2019」をつけて、写真を投稿しましょう。応募期間外の過去に撮影した写真を使用しても大丈夫です。
投稿する際の注意点
現在進行中のフォトコンテストをいくつか紹介してみましたが、それを見て「参加してみようかな」と興味を持たれた方向けに、参加する上でのポイントを初心者が見落としがちなものを中心に五つまとめてみました。
①応募要項をちゃんと読む
とにかくこれに限ります。フォトコンテストの公式ページやPDFには、運営が提示する参加するための条件が必ず書かれています。初心者にとってまず大事なのは、この応募要項をしっかりと確認することです。
例えば、応募期間外に投稿された写真に、コメントを追加する形でハッシュタグを添付して参加した気になっていても、多くのコンテストでそれは認められません。画像サイズやファイルサイズを指定してくるものもあります。せっかくいい写真を撮ったのに、参加条件を満たしておらず、自分でも気づかないうちに失格になっていたら悲しいですよね。細かい文字で詳細に書かれていることもありますが、面倒臭がらずによく読み込みましょう。
②アカウントフォローを外さない
指定のアカウントをフォローした状態で、写真を投稿すれば参加したことにはなります。しかしそれで安心して、応募期間中にフォローを外したり、ユーザーアカウントを削除したりすると、コンテストによっては受賞資格が無くなってしまうものがあるので注意が必要です。
そもそもフォローを外すと、万が一受賞した場合に、運営からDMが送られてきても気付かない、やり取りが出来ないという可能性もありえます。たとえ興味のないアカウントでも、受賞者発表まではフォローし続けるようにしましょう。
③アカウント設定
初心者の方に多いのが、鍵垢で参加してしまうケース。アカウントを非公開設定にしていると、タグ付けしていても、向こうのアカウントがこちらをフォローしてこない限り、投稿した写真が見られることはありません。運営アカウントが全てのフォローを返すことは現実的に難しいので、フォローされてなくても自分の写真が見られるように、応募期間中は公開設定にしておきましょう。
④規定枚数は必ず守る
多くのコンテストでは1人◯枚までと応募枚数に規定がされているので、必ず守るようにしましょう。また、場合によっては「1投稿につき1枚まで」などの規定もあるので注意です。
入賞する確率を少しでも上げるために、複数のアカウントを使って応募枚数を増やす人がたまにいますが、当然規則違反です。同一人物による複数アカウントからの投稿は、発覚次第入賞資格は剥奪されますし、下手すると今後の参加資格も失われかねないので絶対にやめましょう。
⑤二重投稿はNG
コンテストの応募者は、応募した写真を他のフォトコンテストでは使用できません。これは普通のコンテストなら当然のタブーとして禁止されているのですが、Instagramになると、「これは正式なコンテストじゃないから」という理由でそれを無視する方がいます。
しかし、Instagramを使って簡単に参加できるとはいえ、コンテストはコンテスト。参加資格剥奪の原因になり得るので、同じ写真で複数のコンテストに参加することはやめましょう。
スマホでインスタ映えを狙うコツ
Instagramでフォトコンクーラーデビューを目論むあなたにとって、最初に使いこなすべきアイテムはすばりスマホです。小型で多くの機能を搭載しながら、カメラとしても十分に役目を果たすスマホは、あなたにとって最初のパートナーになってくれることでしょう。
しかし、スマホを使ってインスタ映えする写真を撮るにはどうしたらいいのでしょうか。もちろんカメラ技術は一朝一夕で身につくものではありません。しかし、ポイントとなるコツや考え方はあるはず。ここでは、知っているだけで、写真の魅力やクオリティがぐっと向上するかもしれない、そんな技術や考え方を紹介していきます。
スマホカメラが苦手な場所
一つ目は、スマホカメラが撮影するのに苦手な場所を把握することです。スマホカメラは使い方次第でカメラとして十分な力を発揮しますが、多機能を搭載し、サイズも小さいので、スマホでの撮影に向かない場所があることをまず理解しておきましょう。
一つは、暗い場所。通常、カメラには周囲の光を集めるためのイメージセンサーというものが搭載されていますが、スマホカメラはそのサイズの小ささから、搭載するイメージセンサーも小さくせざるを得ないため、暗い場所での撮影はどうしても苦手になるのです。
また、超至近距離での接写も苦手です。スマホの最短撮影距離は(機種にもよりますが)被写体から5cm程度なので、被写体から2~3cm程の距離で撮影しようとしてもなかなかピントが合わないでしょう。ちなみに、スマホカメラ用の外付けレンズを装着することで最短撮影距離を縮めることが可能なので、どうしてもスマホで接写をしたい方は調べてみてください。
そして、遠いところの撮影も苦手です。「ズームすればいいじゃん!」と思うかもしれませんが、スマホカメラでズームをすると画質の劣化は避けられません。詳しく説明すると、ズームには光学ズームとデジタルズームの二種類があり、焦点距離を変化させて被写体を光学的に拡大する光学ズームは画質の劣化が起こらない一方、デジタルズームは写った画像の一部をそのまま切り取り拡大するため、画質の劣化は免れません。そしてスマホカメラは、デジタルズームを採用しているのです。
まとめると、スマホカメラは暗いところ、近すぎる距離、遠すぎる距離での撮影は苦手ということになります。
サイズは最大に
画質を最大限良くするための基本事項として、画質設定を「最高」に設定するのはもちろんのこと、サイズ設定を「最大」にしておくことも覚えておきましょう。なぜなら、最大サイズにしておけば、画像を拡大する必要に迫られる可能性が低くなるからです。拡大は画像を引き延ばして行うため、画質の荒さが目立ちやすくなり、なるべくしない方がいいのです。SNSにアップロードするときも、画像サイズはそのままでいいでしょう。
ぼかしのテクニック
インスタ映えの基本技術としてまず挙げられるのが、「ぼかし」。料理やアイテムを画面の中心に据えつつ、背景をぼかしてオシャレ感を増し増しにした写真はいたるところで見かけますよね。ぼかしは性能のいいカメラでしかできないとお考えかもしれませんが、実はスマホでも可能なのです。ここでは、スマホでぼかしを実現させる方法を説明しましょう。
まず、スマホと被写体をなるべく近づけ、接写の形にします。先程スマホは接写に向かないと説明したばかりですが、被写体から30センチほどの、ピントが合わなくなるギリギリの距離を探しましょう。そうしたら、カメラの設定を接写(マクロ)モードにし、タップした場所にピントを合わせます。うまくいけば、被写体にピントが合うと同時に、背景がぼかされるはずです。
バックの風景をぼかすことで被写体の存在を際立たせるテクニック「ぼかし」。ぜひマスターしたいところです。
逆光と順光
写真を撮る際には、光を意識することが最も重要です。そこで絶対におさえてほしいのが「順光」と「逆光」の考え方。順光は、被写体の正面に光源があること。被写体の姿がはっきりと現れるため、人の表情を撮る時には順光を利用するのがスタンダードなやり方です。
その逆、被写体の向こう側に光源があることを逆光と言います。よく「逆光のせいで顔が見えない」と言いますよね。被写体の姿が暗く写ってしまい、よくないものと思われがちですが、被写体が真っ黒にならないよう露出を調整すれば、逆光によって迫力のある写真を撮ることができます。撮影技術をステップアップさせたい方はぜひ逆光を利用してみましょう。
シズル感を知る
「シズル感」という言葉をご存知ですか?写真が持つ、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感に訴えかける効果を指し、もともと「熱した鉄に水滴が落ちる時の音」を意味する英単語「sizzle」を由来としています。水分をたっぷり含んだお肉や、日差しを浴びて輝く若葉、水を弾く肌など、質感をリアルに表現した写真のことを指しますが、とりわけ「ジューシーな感じ」「みずみずしさ」「芳ばしさ」など、いかにも食欲をそそらせる感じに食材を撮影した写真によく使われます。
シズル感は、食材や料理を撮影するときはぜひ考えて欲しいポイントです。氷が光に当たって反射する様子や、野菜に付いている水滴など、水分を意識することで被写体の魅力がぐっと引き立ちます。そのために大事なのが構図と角度。どの食材を画面の主人公にすると最も美味しそうに見えるか、お皿をグルグル回しながら考えたり、手前の料理を接写して奥の料理をぼかしたりして、色々な画面を試してみましょう。
以上、初心者がまず知っておくべき基礎的な知識をさらっと紹介してみました。スマホカメラに限らず、デジタルカメラや一眼レフを使う際にも適用できる考え方なので、ぜひ頭に入れておいてください。