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夫婦別姓ってなに? 日本はいつから?メリットデメリットわかりやすく解説します!

夫婦別姓とは、結婚後も夫婦それぞれが結婚前の姓を名乗ることができる制度のことです。現在の日本では、夫婦同姓が原則で、結婚後は夫の姓か妻の姓のどちらを名乗るか、選択する必要があります。ですが近年、夫婦の平等や個人の権利尊重の観点から、夫婦別姓を支持する人が増えています。

日本の現状

日本では、民法第750条で夫婦同姓が定められており、結婚後は夫の姓または妻の姓のいずれかを選択する必要があります。そのため、夫婦別姓は認められていません。

夫婦の平等や個人の権利尊重の観点から賛成する意見と、家族の一体性や伝統の尊重の観点から反対する意見がありますが、近年では、夫婦別姓を支持する世論調査結果が増えています。

2024年5月に行われたNHKの世論調査では、夫婦別姓を「賛成」と答えた人は62%、「反対」と答えた人は27%でした。年代別で見ると、60代以下の世代では賛成が70%台なのに対し、70歳以上では賛成が48%にとどまるなど、世代間で差が見られます。 

夫婦別姓のメリット

1. 夫婦平等の実現

夫婦別姓は、結婚によって一方の姓に改姓することを強制しないため、夫婦平等の実現に繋がると考えられています。

  • 女性が結婚によって自らのアイデンティティを失う必要がない
  • 結婚の意思決定において、姓を理由としたプレッシャーがなくなる
  • 家父長制的な家族観の打破に繋がる

2. 個人の権利の尊重

夫婦別姓は、個人の氏名の選択権を尊重する制度と言えます。

  • 個人の氏名は、人格やアイデンティティに関わる重要な要素
  • 結婚によって氏名を変更することを強制することは、個人の権利の侵害
  • 個人が自らの氏名を自由に選択できることは、自己決定権の尊重

3. 多様な家族形態への対応

現代社会では、様々な家族形態が存在します。夫婦別姓は、こうした多様な家族形態に柔軟に対応できる制度です。

  • 再婚や離婚の場合、姓の変更手続きが煩雑になる
  • 国際結婚の場合、夫婦が異なる国の氏名を名乗る場合がある
  • 事実婚やLGBTQ+カップルなど、従来の家族形態に当てはまらない場合がある

4. 国際的な婚姻の円滑化

近年、国際結婚が増加しています。夫婦別姓は、国際的な婚姻を円滑化することが期待できます。

  • 夫婦がそれぞれ自国の氏名を名乗ることができる
  • 子どもがどちらの国の氏名を名乗るかを選択できる
  • 国際的な書類手続きが簡素化される

5. その他のメリット

  • 氏による差別がなくなり、人材登用が活性化する
  • 戸籍制度の簡素化に繋がる
  • プライバシー保護の観点からも有効

夫婦別姓のデメリット

夫婦別姓には、メリットだけでなくデメリットも存在します。

1. 戸籍・住民票管理の複雑化

夫婦別姓が導入されると、戸籍や住民票の管理が複雑化することが懸念されています。

  • 夫婦それぞれの氏名を記載する必要が生じる
  • 子どもの氏名と親の氏名が異なる場合が増加
  • 行政機関のシステム改修が必要
  • 事務処理量が増加し、コストも増加

特に、戸籍は家族関係を証明する重要な書類であり、その管理の複雑化は様々な問題を引き起こす可能性があります。

2. 家族の一体性の希薄化

家族は、姓を共有することで一体感を高めている側面があります。夫婦別姓が導入されると、こうした一体感が希薄化してしまう可能性があるという意見もあります。

  • 夫婦が異なる姓を名乗ることで、家族としてのまとまりが弱くなる
  • 特に、子どもに混乱を招く可能性がある
  • 家族行事などにおいて、名乗る姓を統一するのが難しくなる

3. 子どもへの影響

夫婦別姓が子どもに与える影響も懸念されています。

  • いじめや差別を受ける可能性がある
  • アイデンティティ形成に混乱が生じる
  • 戸籍謄本や住民票などの取得手続きが煩雑になる

子どもにとって、姓はアイデンティティの重要な要素の一つです。夫婦別姓が導入されると、子どもが異なる姓を名乗ることになり、いじめや差別を受ける可能性があるだけでなく、アイデンティティ形成に混乱が生じる可能性も指摘されています。

4. 行政コストの増加

夫婦別姓が導入されると、行政コストが増加することが懸念されています。

  • 戸籍や住民票のシステム改修が必要
  • 各種手続きにおける対応が必要
  • 国民への周知・啓発活動が必要

夫婦別姓の導入には、様々な行政手続きの変更が必要となり、そのためのシステム改修や国民への周知・啓発活動などに多額の費用がかかることが予想されます。

5. その他のデメリット

  • 夫婦間で姓を名乗るかどうかで揉める可能性がある
  • 離婚手続きが複雑になる
  • 海外とのやり取りが煩雑になる

デメリット克服に向けた取り組み

夫婦別姓のデメリットを克服するためには、様々な取り組みが必要となります。

  • 戸籍・住民票システムの改修
  • 各種手続きの簡素化
  • 国民への周知・啓発活動
  • 国際的なルールとの整合性

これらの取り組みを進めることで、夫婦別姓のデメリットを軽減し、より多くの国民が安心して選択できる制度にしていくことが重要です。

    法制化への動き

    時代の流れと若い世代の世論を受け、夫婦別姓の法制化に向けて、さまざまな取り組みが行われています。政治的にも夫婦別姓は重要な争点となっています。

    2021年

    • 3月:法制審議会が、夫婦別姓制度の導入を内容とする民法改正案を答申。
    • 6月:自民党、公明党、国民民主党、立憲民主党、共産党の5党が、夫婦別姓をめぐる超党派議連を結成。
    • 12月:最高裁判所が、夫婦同姓制度は憲法違反ではないと判断。

    2022年

    • 3月:夫婦別姓を求める12人が国を提訴。
    • 6月:超党派議連が、選択的夫婦別姓制度の導入に向けた法案骨子案をまとめる。
    • 11月:法務省が、選択的夫婦別姓制度についてパブリックコメントを募集。

    2023年

    • 3月:超党派議連が、法案骨子案を修正。
    • 6月:法務省が、パブリックコメントの結果を踏まえ、選択的夫婦別姓制度について検討を進めることを発表。

    2024年

    • 1月:立憲民主党、国民民主党、共産党、れいわ新選組、沖縄の風、社民党の6党が、選択的夫婦別姓制度の導入法案を衆議院に提出。
    • 3月:参議院法務委員会で、選択的夫婦別姓制度の導入法案について質疑が行われる。

    その他

    • 自治体や民間団体による取り組みも活発化しています。
    • 例えば、東京都は2023年3月、選択的夫婦別姓制度の導入に向けた検討を始めることを発表しました。
    • 企業の中には、夫婦別姓を自由に選択できる制度を導入しているところもあります。

    今後の展望

    夫婦別姓は、日本社会において重要な課題であり、今後ますます議論が活発化していくことが予想されます。法制度改正や社会全体の意識改革など、様々なハードルがありますが、夫婦別姓についてより深く理解し、夫婦の自己決定権や男女平等の実現に向けて、議論を深めていくことが重要です。

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