今回のトピックは、ずばり結婚式の招待状。主催者とゲストをつなぐ最初のきっかけになるのが招待状の送受なので、送る側も返す側も気をつけるべきポイントは沢山あります。ですので、今回は招待状を送る側と返す側の両方の視点から、重要な点を解説していきたいと思います。 その1となる本記事では、招待状を返す側の視点からは、「オモテ面の宛名の書き方」「ウラ面の出欠欄の書き方」「アレルギー欄の書き方」「当日、招待状を忘れた時の対処法」について見ていきます。そして次に公開するその2では、招待状を送る側の視点から、招待状の作り方(何をどういう順番で入れるか、宛名の書き方など)、招待状の届け方(手渡し、郵送)について見ていきます。 オモテ面の宛名 受け取った招待状のハガキの表面に書かれている宛名には、「◯◯◯◯ 行」と書かれていることでしょう。この「行」という文字は、招待状を送る側が自分をへりくだるために使うもの。ですからこちらから返信する際にこれをそのままにしておくと、相手に対して失礼になってしまうので、「行」を「様」に書き換える必要があるのです。それなら初めから「行」なんて書かなければいいのでは?と思う方がいるかもしれませんが、敬称の使い分けは敬意を重んじる日本語の特徴。その慣わしをしっかりと身につけておくのが大人というものです。 「行」の書き換えのやり方について確認しておきましょう。「修正液で消すと綺麗だよね」というあなた、それは甚だしきマナー違反です。相手の名前に付された「行」を修正液で白く塗りつぶすのは、「あなたの「行」という文字は間違っていたので訂正しましたよ」という意味になりかねません。ではどうすればいいのかというと、「行」の文字の上に二本の線を引くのです。こうすることで「訂正」の意味を与えずに「修正」することができるのです。なんとも不思議な風習ですね。 宛名が縦書きの場合には、右上から左下にかけて二重線を引き、「行」の真下か左斜め下に「様」を書き足しましょう。真上から真下へ二重線を引く消し方もありますが、斜めに線を引いた方がより分かりやすいと老人の間では言われているので、細やかな気遣いアピールができるのでおすすめです。しかし、宛名が横書きの場合は、横長に斜線を引くのはなんとなくきまりが悪いので、真横に二重線を引いて消しましょう。横書きの場合は、二重線を引いた「行」の右に「様」を書き足しましょう。 また、返信はがきの宛名が新郎新婦の名前だったり、新郎新婦の両親の名前だったり、一人ではなく連名だった場合には、二重線を引いて消す「行」の文字は一つですが、それに書き足す「様」の文字は必ず人数分用意しましょう。 ウラ面の出席欄 ハガキの裏面には、結婚式の出席・欠席と、あなたの名前、住所が書かれているのが一般的。出席するなら、「出席」の文字を丸で囲みます。欠席するなら「欠席」の文字を丸で囲みます。当たり前ですね。ただし出席する場合、「欠席」の文字は二重線で消すことをお忘れなく。...